


雲肌麻紙、天然岩絵具、純金箔、天然水干、顔料
原画サイズ5cm角
フレームサイズ7.5cm角
(使った顔料 孔雀石、天然藍、紫根、鳴門黄土、胡粉、ターコイズ、ラピスラズリ、カリトナイト)
今年の夏に初めて養蚕をしました。
日本画で使われる絹のことを何も知らないと思い、挑戦しました。
蚕は脱皮をしながら大きくなって行きます。
脱皮の前に眠(みん)と呼ばれる動かない状態になります。
そのお姿は、祈るように、天を仰ぎ、手を合わせていて神秘的です。
眠の姿を描いた小作品です。
日本画の主な基底材でもあった絵絹ですが、今では日本国内で絵絹を作っている会社は一社のみ。日本の経済を支えた養蚕業も今では廃れていっています。
初めての養蚕は困難が多く、生き物なので、温度管理や桑の葉の準備など大変でした。
お蚕たちのかわいらしさにも癒され、絹の見方が変わりました。
この美しい命の糸のために。何ができるだろうか?
私たち祖先から受け継ぐ美しい精神と文化を
私なりに繋げていきたいと深く思うようになり
不勉強ながらも少しずつ作品にして伝えていきたいなと考えています。